AORのベーシスト後藤次利の作曲 野猿「叫び」を聴いてみる。



こんちは、NULLだよ(^^♪

久しぶりにJ-popを紹介するよ。

今回はとんねるずの石橋貴明がプロデューサーの「野猿」の「叫び」。

野猿が流行ったのは俺が小学校中学年にかけて。

あの頃のとんねるずはまだまだ勢いがあって、「うたばん」での石橋貴明と中居正広との掛け合いは子どもの俺から見てもすごくおもしろかった記憶がある。(もちろん今では放送できない内容もあった。)

期間限定のグループである「野猿」も後藤次利と秋元康のコンビによってヒット曲を多数輩出した。

すべてのアルバムの売上枚数は総計300万枚。

企画モノとしては類を見ない成功である。

それもあってか当時の俺が通っていた小学校の運動会のマスゲーム曲は、野猿の「叫び」が選ばれた。

その当時、純粋な俺にその歌の意味など分かるわけがなく、暑い6月の青空の下、とにかく音楽に乗ってポンポンを振っていたのだ。

ところで野猿の曲はダンスグループZOOを思わせるカッコいいダンスミュージックが大半だけど、「叫び」の内容はかなり陰惨で「ある男のトラウマと犯した罪の懺悔」がテーマとなっている。

「俺を今すぐ殺してくれ」「偽善者の行列」「奪った弱者のダイヤモンド」と救いようのないワードが並び、社会の片隅で惨めな境遇に甘んじてる男の嘆きが特徴的な社会派?ソングである。

それに対して、「Chicken guys」は一歩を踏み出せないヘタレ男たちへのポジティブなメッセージが込められている。

野猿の光の部分を「Chicken guys」だとすれば、闇の部分が「叫び」である。(同時に作詞家の秋元康の光と闇でもあるのかもしれない。)

それに加えてとんねるずを中心としたメンバーたちの持っている「卑屈さ」「毒々しさ」も、野猿の魅力的なキャラクター性である。



いずれも作曲は後藤次利、作詞は秋元康の黄金コンビ。

後藤次利は「チョッパーズブギ」で、ベースのチョッパー奏法(スラップ奏法)を編み出した生ける伝説のベーシスト。(ベーシストのルイス・ジョンソンを参考にしたらしい。)

かつては高橋幸宏、高中正義とともにサディスティックミカバンドに所属していたり、工藤静香、中島みゆき、とんねるずなどの作曲やアレンジをしていたことがある。

そしてとんねるずのいじられ役として有名である。

70年代とは打って変わって80年代の後藤次利の音楽の特徴は、シンセサイザーを多用した打ち込み系のインストである。

平沢進を思わせる打ち込み主体の前衛的なアルバムである。

もしかすると野猿の曲を作る下地はこの頃から出来上がってたのかもしれない。

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