フュージョンバンド・スナーキーパピーを聴いてみる。

2021年にグラミー賞を受賞したスナーキーパピーは、2004年にリーダーのマイケルリーグを中心にテキサスで結成され、現在はニューヨークのブルックリンを拠点にしている。

ジャズ、ビックバンド、フュージョン、ファンク、ブルースを違和感なく融合させるこの大軍団は、間違いなく21世紀を代表するバンドである。(タイトルには便宜的にフュージョンバンドと記載したが、その枠に収まらないほど幾多ものジャンルをものにしている。)

少し違うかもしれないが、即興演奏で有名だったバンドのグレイトフルデッドフィッシュを彷彿とさせる。

日本人ドラマー小川慶太

スナーキーパピーには日本人のドラマー小川慶太が参加している。

小川は以前、インタビューでスナーキーパピーついてこんなことを言っていた。

「スナーキーが凄いのは、基本的にリハーサルをしないんですよ。ロックウッド自体も、毎日何人もアーティストが出入りして入れ替えが激しくて、前のライヴが終わったら、バッとセッティングしてバッとはじめて、急いで片付ける……みたいなところなので、リハができないんですよ。で、スナーキーにはメンバーがシェアしてる共有フォルダがあって、そこに〈来週の『Family Dinner』に出るシンガーの曲を入れとくから、みんな練習しといて!〉と言われて音源がアップされて、各自がそれを聴いて覚えてくるんです。それでショウが始まったら、みんなでいきなり音を出すという。そんなことをずっとやっていて、しかもメンバーの誰もがそれでできちゃうんですよ」

天才は練習しないと言うけれど、実は好きだからこそ練習であっても練習とは感じてないのかも。

なんだか受け身だしね。そりゃ自分で考えるよりも他人から指図されてた方が楽っちゃ楽。

サラリーマンと個人事業主の差みたいな(笑)

日本人はとりわけ失敗したくないあまり念入りの準備を欠かさないけど、音楽がそれじゃあ楽しくなくなるかもね。

ボーカル曲もアリ

全てボーカル曲で、インストに馴染まない人にもオススメしたい。

実はこれには第一弾、第二弾があって、前者にはシンガーソングライター、ダニー・ハサウェイの娘であるレイラハサウェイ、後者にはバーズ、クロスビー・スティルス・ナッシュで有名なシンガーソングライター、デヴィッド・クロスビーなど新旧のミュージシャンが参加している。
特にレイラ・ハサウェイの「Somethin」は必聴。彼女のボイスは父親譲りで、ニュー・ソウルの系譜をしっかりと受け継いでいる。
そのクロスビーに至っては、1分もMCとしておどけまくっている。彼は当時で75歳。お元気でなによりで。

コロナが終わったら東京ジャズ祭でぜひ来日してほしいなー。

 

Follow me!

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *