AORバンドアランパーソンズプロジェクトのアルバム「I ROBOT」って?
こんちわ、昨日金曜ロードショーでパラサイトを観たことを後悔してるNullだよ。
物語の冒頭のテロップに「この作品はPG12です。衝撃的なシーンがありますが、監督の意向を踏まえてそのまま流します。保護者は子どもに説明をお願いしますうんたらかんたら」みたいなことを記載されていたけど。
いやいや、まさかまさかの展開。これ想像の域を超えとりましたわ。
これを子供にしっかり説明しろってか、ハードル高いわw(゚Д゚)w
これ絶対PG12じゃないだろというくらいエロ、グロを備えた映画であることは言っておく。
金曜ロードショーもよく放映できたなー。
あ、ネタバレはないよ。見逃した方はDVD借りてどうぞ。
すいません、本題です。
今回はイギリスのプログレッシブロックバンドのアラン・パーソンズプロジェクトのアルバム「I Robot」について紹介するよ。
あれ?タイトルにAORって書いてあるよ?
うーん、そうなんだけど。ウィキにはプログレッシブロックバンドと書いてあったし、実はどのカテゴリーにするかで迷いに迷った。
ある部分ではプログレの要素があったり、AORの要素があったりとイギリスの音楽はボーダーレスのため、ジャンルを断定するのが難しい。
アランパーソンズプロジェクトはキングクリムゾンやイエスと比べても、曲が10分を超えるほど長くないし、超絶技巧だったり長いインプロヴィゼーションがあるわけでもない。オーケストレーションや多重録音コーラスなどの前衛的なアレンジはあるものの、アルバム全体は多少ポップなアレンジがなされている。
だからプログレに対して苦手意識を感じているリスナーにこのアルバムは聴きやすくてとてもおすすめ( ̄︶ ̄)↗
イギリスは基本保守的な国柄だけど、ロンドンなどの都市圏では移民が多かったりと割と多民族だったりする。その移民が持ち込んだ音楽をイギリス人は気に入ったものであれば、すぐさま自分たちの音楽にとりこんだのだ。
ビートルズのインド音楽しかり、ローリングストーンズの黒人のブルースしかり。クイーンのカリプソしかり。
具体例をあげれば、ポールウェラーがボーカルをしていたジャムやスタイルカウンシルなんかR&B、AOR、ボサノヴァ、ジャズなどを取り入れながらユニークな音楽を創り上げていったことからも、ヨーロッパの中でイギリスは多文化に対して懐が深い国ではある。(最近はそうでもなくなっているけど。最近のアフリカやシリアからの移民問題は、ヨーロッパ中の極右を勢いづかせただけではなく、イギリスがEUから脱退してしまった遠因でもある。)
このアルバムの代表的な曲を挙げていくと、
1曲目の「I ROBOT」はイントロにオペラのような女性コーラスから入り、中盤からはケミカルブラザーズの「Block Rockin’Beats」のようなシンセベースと後期ドゥービーブラザーズのようなドラムのリズムがクロスする。
2曲目の「I Wouldn’tWant to Be Like You」は明らかにAORを意識している。淡々とした無駄のないドラミングは、どこかスティーリーダンを思わせる。
3曲目の「Some Other Time」はレッドツェッペリンの「天国の階段」を彷彿とさせるアコースティックギターのイントロから始まるバラード曲。
この曲を聴く限り、AORではなくプログレっぽい。中盤からはオーケストレーションとコーラスのアレンジが加わる。
さらに面白いのは、8曲目の「Day After Day」。曲全体で使われるコーラスが、前衛的なイギリスのバンド10㏄の「I’m not in love」の多重録音コーラスと似ていること。まあ、両者は少し作風は違うが、同時代に活躍したバンドだから互いを意識していてもおかしくないとは思う。
このアルバムはAORやプログレと二度おいしいのが特徴なのです( •̀ ω •́ )y
他の曲もぜひ聴いてみてねφ(゜▽゜*)♪